宇宙作家クラブ例会

なんと8年ぶりくらいの東京例会参加です。今回は大貫美鈴氏による、

「スペースアクセス ~宇宙輸送に価格破壊の波~」

という話でした。主にアメリカで進んでいる民間の宇宙開発ネタで、サブオービタルとオービタル、そしてスペースポートについての最新情報の紹介でした。

サブオービタルについては、バージン・ギャラクティック、XCOR、ロケットプレーン/XP、アルマジロ、スターファイターズ/F-104、EADSアストリウム、ダッソー・アビアシオン、コペンハーゲン・サブオービタル、プロジェクトエンタプライズの各社の取り組みが紹介されました。っていうか、かなりいろいろとベンチャー企業が出来てきてるんですね。スターファイターズなんかは初耳のネタでした。

これに対してはNASAも注目していて、特に実験用のラックを搭載できるようにする共通企画の提案などを行っているようです。自前ではやらないんでしょうけど。

スペースポートについても、「スペースポートアメリカ」のように更地に一から作るタイプと、空軍などが所有してはいるが、あんまり使われていない空港を整備して規格を満たすタイプに分けられるようです。すでにアメリカで8カ所が認可され、計画中のものもあわせると10カ所を超える宇宙港が建設されることになります。

日本でも地方空港の活性化を狙って、釧路、茨城空港/千葉などが名乗りを上げているそうです。ただし、ベンチャー企業の芽が育っていませんので、いくらスペースポートが出来てもなぁ…

 

最後はオービタルです。ここではスペースXとオービタル・サイエンスが取り上げられましたが、後者はあまりよくわからないそうですが、NASAのCOTSをロケット・キスラーに代わって受注したと言うことで、トーラス2ベースの機体を開発中だそうです。

メインはスペースXの話だったのですが、これがすごい! Falcon1やFalcon1Eはすでにあれ以上の最適化は出来ないだろうと言うことで、開発自体は終了させてしまっているそうです。しかもバンデンバーグからの打ち上げが空軍都合で延期になることがしばしばあったため、クエゼリンに打ち上げ場を作っていますが、なんと、打ち上げスタッフはわずか2人! 2人?! え? フライトディレクターと…いやいや、ものすごくたくさんの職種を兼ねてるってこと? それともよほど自動化されてるってこと?

しかもFalcon9もスタッフは8~9人ということがアナウンスされているそうで、いったい何をどうやったらそんな人数で打ち上げが出来るんだろう? かなり衝撃の内容でした。JAXAなんぞはH2A打ち上げるのに、500人近い人間が関わってるはずなんだけど…

そして、Dragon宇宙船が出来れば、NASAも国際宇宙ステーションへのアクセスはすべてスペースXに発注する可能性もあるそうで、もしかしたらオリオン宇宙船もどこまで開発が行われるのかは微妙になっているようです。

あー、なんか、聴いていたメンバーがぼそっと言った

「JAXAのやってることがアメリカのベンチャーにも負けてるってことがよくわかりました」

ってのが、きょうの話をまとめていた気がしました。、っていうか、NASAの打ち上げ部門のうち、普通に衛星打ち上げなんかを行う部分は全部スペースXに発注してしまう未来もあるかもしれません。