平成21年度「先導的教育情報化推進プログラム」最終成果発表会

今日はこれに行って来ました。

平成21年度「先導的教育情報化推進プログラム」最終成果発表会

「モバイル学習環境の実現と学習効果の研究」というのを聴きたかったのと、「管理職のための戦略的ICT研修カリキュラムの 開発」には仕事でちょっと関係しているので、いずれにせよ行かないわけにはいかないということで。

しかし、折角行って来たわけですから、それぞれの内容をレビューしてみたいと思います。

 

児童・生徒の情報活用能力育成の検証のためのe-testingの開発と 実用化
これはちょっとどうなのよ、というのが正直な感想。児童生徒の操作履歴などを全てログとして残すことで、解答率だけでなく、学習履歴や思考履歴までも評価対象にしようという野心的なモノです。
それはいいのですが、どの程度実証が出来たのかが不明確です。
また、学校現場にどのようにして導入するのかもよくわかりません。もう少しマニュアル化というか、指導方法や使用方法を確立しないと、現場が混乱するだけのような気がします。

ICT活用を通じた横断的な機関・科目連携に基づく理数系教育の実践と評価
うーん、数学と理科だけに限る必要があるのか?と思いました。やっていることは難しいことでも何でもなく、時間をかければ出来ることです。どうやってコンテンツを作り、どうやって広げていくのか?という話ですから、こういう仕組みだったら社会とか国語なんかでもやればいいのに。
 

デジタルペンを用いた論理的思考を展開できる子どもの教育法の開発
これは面白い。デジタルペンを使うことで、紙とデジタルのいいとこ取りをしようという話。が、コンテンツ制作にちょっと工夫が要るかも。あと、この仕組みを使える先生をどのように育成するのかも問題ですね。

 

テレビ番組とICTの連動による探求型学習の効果に関する調査・研究
ゴメン、これが一番私の中では評価が低いです。映像(ビデオ)とデジタルをどうやって融合するのか?という研究なのですが、
「だから何?」
というレベルです。少なくとも発表を聴いたレベルでは、何でそんなレベルで研究が認められたのかがわかりませんでした。実証例もほとんど無いし、これはさすがにちょっと…という感じでした。
 

各種データ通信網、パソコン・携帯情報端末、各種アプリ ケーションを組合わせて活用した、病気で長期欠席を余儀なくされている児童生徒のための、交流・学習・情報の共有の仕組みの有用性の調査研究
これは良くできた研究で、発表も大変良かったです。私の中では今日の一番。内容はタイトルそのままです。しかも今後の展開なども十分考察されているので、最も早く実用化というか広まる可能性があると思いました。
 

モバイル学習環境の実現と学習効果の研究
実はこの内容の最終報告を以前に聴きに行っていたので、内容はそこから上手くまとめたなぁという感じです。
ニンテンドーDSとiPod touchを使っての授業実践と、どういうシチュエーションやジャンルが向くのか、その成果は、などがキッチリと考察されていました。脳血流量との関連性なども考察に入っているので、研究としては突出して良くできていた感じがしました。
 

デジ タル指導案を用いたICT機器の活用に資する調査研究
うーん、デジタルの指導案(っぽいもの)を集めようというプロジェクトなのですが、どれだけ使われるのか?がよくわかりませんでした。うまくやれば広がる可能性があると思うものの、多くの先生方が使いたくなるような内容に整備できているのか?が不明確だったような気がします。
 

教員のICT活用指導力向上のための形成的な評 価方法の開発と実用化(教員のICT活用指導力向上研修)
まぁ、教員の研修は必要ですからねぇ。これはこれで良かったんじゃないでしょうか?

管理職のための戦略的ICT研修カリキュラムの 開発
教員を研修して能力を高めるには、管理職がちゃんと戦略を持っていないとダメですよという研修をやったわけです。これはこれで重要。ま、中身は私も報告をメッチャ詳しくみているので、これに関してはサイトを紹介するだけにとどめておきます。
 

情報を区分けした先進的な校務の情報化 -校務の情報化により、学校が変わる・教員が変わる・児童 生徒が変わる-
岐阜県の例を紹介されました。教員が校内で行うべき仕事と最悪自宅に持って帰る仕事の仕分けが出来る様になったというのは大きい成果かもしれません。あと、これを支える組織作りの点も提言されていましたので、大変面白かったです。もうちょっと発表がはきはきしていればもっと良かったのに。

新しい学校経営における熊本型Web統合校務支援システムの実践
熊本県の方は教育委員会を頂点とするイントラネットで、校務の情報化を行ったと。それにより校務にかかる時間を1日30分減らし、その分、児童生徒に向き合う時間を増やせたそうです。

総合的な校務円滑システムの構築による特別支援教育の情報化
これは特別支援教育に関する発表です。どのように個別の教育支援活動を構築していくのかなどを紹介していました。

 

ということで、玉石混淆、すぐにでも使えそうな話と、これは時間がかかるだろうなぁという話と、そもそもそれをどうするつもりなんだ?という話が混じっていて、あー確かにこれは文部科学省も評価がはっきりと分かれるだろうなぁと思いました。