今更ながらですが、こんなのやってたんですねぇ。ウチは(契約してないから)BSが入らないので、気がつきませんでした。
怪奇大作戦 セカンドファイル
昨日の夜中にNHK総合テレビでやっているのを見ました。旧作のファンとして、そして一応科学普及活動に携わる者として、ちょっとだけツッコミを。
第1話を見た感じとして、旧作でテーマになっていた「社会の病理」みたいなものは、表現できていたような、しきれていなかったような・・・というちょっと物足りなさを感じました。結末の所のロジックが甘かったからかなぁ・・・もう少し掘り下げて欲しかったような気がしました。
で、トリックの方。まぁ、電子レンジと同じ原理なわけですが、「人間が燃える」という表現は間違いだと思うわけです。
電子レンジで何故ものが温まるのか
という事については、誤解をしている人が多いのですが、電子レンジは熱を発するわけではありません。マイクロ波という電波の一種を出していて、このマイクロ波が水の分子を揺さぶり、これによって水の分子がエネルギーを得ることでお湯となり、やがて水蒸気となるのです。
食品が温まるのも、中にある水分が温まるだけで、それ以外の分子が温められるわけではないのです。
ちなみに電子レンジでは周波数が2.45GHz、波長が約12cmのマイクロ波を使っています。
ですから、上のことから考えると、人間に強力なマイクロ波を当てた場合、体中の水分、例えば血液や細胞の中にある水分が全て沸騰します。ということは、人間は「燃える」のではなく、水蒸気になった水分により「破裂する」が正解でしょう。
実は同じネタは、1996年10月に単行本化された「KYO」という本に収録された「沸騰死」というタイトルの短編で使われています。