天文をやってると、空だけ見ていればよい、というわけにはいかない。
電波天文学を研究している研究者には化学の知識が必要となる。宇宙には様々な原子や分子が出す電波が飛び交っており、その構造を知っていないと電波を発した物質が何かを特定できないからだ。
それと同様、星の構造を研究する上でも、さまざまな分野の研究結果を応用する必要がある。今回はコンピューター・シミュレーションの結果と言うことだが、物性の研究結果が天文学の研究に応用されることになる。世の中は分野ごとに細分化されているように見えるが、実は優秀な研究者ほど自分の領域にとらわれず、常に関連しそうな他分野の結果をウォッチしているものなのだ。