あー、ようやく読み終えました。

「キルン・ピープル」
デイヴィット・ブリン著
酒井昭伸訳
早川書房刊

「最後は『神オチ』か?!」

とちょっと不安になりましたが、そうではないらしい。自分の時限付き複製を作って世の中に送り出すようになった時代の物語です。主人公は探偵で、ある火曜日に送り出した自分の複製達、そして本人までもがとんでもない陰謀に巻き込まれていきます。

この物語、複製までも含めた主人公たちが、それぞれが連絡の取れないまま、その場で考えられる最善だと思えることを実行していき、やがて全ての複製の行動が一つの線として繋がっていくという、かなり凝った作りになっています。気をつけないと、一体誰が何をやっているのかが分からなくなってしまいますので、気をつけて読まれることを注意しておきますね。