谷甲州氏の「星空の二人」を読み終えた。買ってから3ヶ月近くほったらかしていた計算になる。
内容は短編集で、下記の作品が収録されている。
「緑の星」
「星の夢に」
「五六億七千万年の二日酔い」
「彷徨える星」
「繁殖」
「スペース・ストーカー」
「ガネッシュとバイラブ」
「星空の二人」

「緑の星」「星の夢に」「彷徨える星」「繁殖」の4編は同じようなテイストの作品である。谷甲州らしいかといえば、どちらかというと星野之宣が書きそうな感じがする。
むしろ谷らしいのは「ガネッシュとバイラブ」「星空の二人」ではないだろうか?特に「ガネッシュとバイラブ」では汎銀河大戦後という「惑星CB−8越冬隊」と同じ世界観を共有している。
あと、私にとってちょっと異色だったのは「五六億七千万年の二日酔い」「スペース・ストーカー」の2作。うーん、何というか「変に理屈っぽい梶尾慎治のブラックギャグ」系小説と言ったところか。特に「五六億」の方はインド仏教哲学をかじってから読むと、もっと面白いこと請け合いである。