遂に会社更生法申請ですか。

半導体大手エルピーダ破綻 更生法、政府支援失敗

実はそもそもエルピーダメモリ自体が、韓国のサムスン電子との競争激化でダメになった国内メーカーが、各社のDRAM部門を統合させて出来たんですよね。もう13年も前の1999年に出来た会社だったんですよね。でもその後もどんどんサムスンやハイニックスといった韓国勢に追い抜かれ、DRAMではダメだろうと言われていたわけで。

で、そんなこと思いながら他の記事を見ていると、こんなのも見つけました。

もう背中すら見えない韓国の先頭集団
周回遅れの日本勢に巻き返しの方策はあるか

100%同意ではないけど、95%くらいはこの意見に同意です。実際には韓国の追い上げなんてもんじゃなくて、韓国には置いてけぼりにされ、中国とデッドヒートをし(というか、もう抜かれる直前)、さらにインドや東南アジア諸国に追い上げを受けているのです。いつOECD諸国の中で最下位の方に落ちても不思議じゃない状態です。

これは製造業だけじゃありません。私の所属しているIT分野もダメダメで、今は韓国、インドから離されないように必死になっている状態。でも少しずつ背中が遠くなりつつあります。すぐ後には中国がぴたっと付いて追い抜くタイミングを見計らわれています。

だからといって、技術がないわけじゃない。あるのはあるんですよ。でもね、特化できていないんです。
例えば太平洋戦争当時。隼や零戦といった戦闘機は、とにかく格闘性能を追求するために防弾性能を捨て、軽量化に特化し、そのための技術を磨きました。これが初期の航空優勢に繋がりました。

しかし一方で、海軍は航空戦力の時代が来たにもかかわらず大艦巨砲主義にこだわり、素晴らしい技術を持って大和級戦艦を開発しました。でも役立たずでした。

今のメーカーや企業を見ていると、大艦巨砲主義を地で行っているような気がしてなりません。家電製品にしても携帯電話にしても

「そこまでの機能が要るのか?」

というくらいの機能を盛り込み、それがゆえ高価になっています。なので、国際競争力もない。使い切れない機能なんぞ要らないんです。
スマートフォンだと、後から機能は追加できるわけですから、ソフトウェアはお客さんからの要望に応じて、店頭でインストールするサービスをすればいいわけで、本体自体はもう少し安くすれば良いのに、といつも思います。余分なソフトをプリインストールし、それが勝手にメモリを食って不安定化させ、使いにくくしている。

なぜ、隼や零戦のような「何かをそぎ落とすことで高機能を求める」という、方向性が出せないのでしょう?どうして、どこかに特化することが出来ないのでしょう?

「日本は顧客が、サービスなどの面でキビシイから手が抜けない」

なんてのも聞きますが、たぶんウソです。そこそこの値段ならそこそこのサービスでも文句は言いませんよ。値段相応のサービスや機能を提供すれば良いわけで、みんなが全てにおいて最高級の機能を求めているわけではないはずです。機能を絞り、その分、性能は良いけど安く提供するってのがあっても良いと思います。それが出来ない間は、日本の復活はないでしょうね。

 

ちなみに、JBPressの記事で納得できないのは、電機は「営業利益」で語り、自動車は「利益率」で語っている点です。どちらも大切ですが、本来なら両方の指数(もっと言うと、一株当たりの営業利益とか)で見ていくのが本来の姿。この数値だけだと日本が負けている一面だけを出しているという様にしか見えないので、そこが問題点かな。

でも危機的な状況で、とうの昔に追い抜かれているのは事実なんですが。

あー、あと、これを宇宙開発にすると、「韓国」を「中国」に置き換えると、電機や自動車と同じ事になります。すでに中国と比べれば、日本は周回遅れ状態…

 

 

今日の歩数:11,121歩(2月合計:287,099歩)
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